日本画継環展

日本画継環展(JPCE)とはWhat is JPCE?

このたび『日本画継環展(にほんがけいかんてん)』(英語表記:Japanese Painting Continuity Exhibition、略称JPCE)を開催いたします。

本公募展『日本画継環展』は、今の時代を生き、作家を志す方々の発掘・応援・デビュー、そして日本の画材を作る職人たちの支援・普及を目的とした公募制の展覧会です。伝統的な「日本画」と「日本画材」の継承を目指した経済的な「循環」を促進、啓蒙するための新たな仕組みとして誕生いたしました。「継環」は、精神的・技術的な「継承」と、物質的・環境的な「循環」を統合したコンセプトです。
単に古いものを守るのではなく、現代的な課題意識を持って文化を未来へ繋いでいこうとする積極的な姿勢を示しています。

本公募展は、年齢・画歴・所属・国籍を問わず、未来の日本画文化を共に創り上げるための第一歩です。
プロ・アマともに、日本画の魅力発信の一助としてご参加いただけましたら幸いです。

本公募展への応募を通じて得られる収益は、次世代への教育的普及活動や日本画文化の啓蒙活動に活用されます。

開催スケジュールSchedule

募集要項information

応募条件
年齢、国籍、画歴不問
※日本国内で郵便物の受け取りが可能な方
出品料
4,000円(税込)
※1エントリーにつき2作品まで出品可
※1名につき3エントリーまで可(計6作品)
※クレジットカードによるお支払いのみ
※作品がサイトに掲載されて以降は、返金を行いません
募集期間
2025年11月11日(火) から 
2026年2月2日(月) まで
応募作品の要件
日本の伝統画材(墨、胡粉、水干絵具、岩絵具、膠、和筆、顔彩、和紙、絵絹など)を
1つ以上使用した
SM(227×158mm)~F8号(455×380mm)サイズの平面絵画作品
※縦横不問
※額装なし・パネル展示可能な状態
※発表済み作品も応募可
審査員
  • 立島 惠

    佐藤美術館 学芸部長
    武蔵野学芸美術教育研究所 所長 等

    プロフィール

    1960東京都生まれ 和光大学人文学部芸術学科卒業
    1990年佐藤美術館設立当初より学芸員として運営に参加。公益財団法人佐藤国際文化育英財団の奨学金プログラムの構築、若い作家に対する支援活動、展覧会等を行い今日に至る。

    現在:佐藤美術館 学芸部長
    公益財団法人佐藤国際文化育英財団 理事
    名古屋芸術大学 特別客員教授
    沖縄県立芸術大学 非常勤講師
    武蔵野学芸美術教育研究所 所長
    美術新人賞デビュー 審査員長
    絵画の筑波賞展 審査員長
    日本水墨画美術協会 日本水墨画大賞展 審査員
    寺田倉庫 アートアドバイザー
    美術の窓 表現者の歩みをみつめる「作家行路」連載中

    日本画継環展によせて

    日本画に特化した展覧会は数多あります。
    しかし日本画を俯瞰し、真の意味で画材の作り手と画家を結びつけ、盛り立てようとする組織は稀有な存在のように思います。
    私は本展の理念に賛同し審査員をお引き受けしました。
    本展はコンクールの形式をとってはいますが先にも記した通り日本画に携わる全員が主役です。
    是非多くの方々に出品(参加)していただき私たちとともに日本画の明日を拓こうではありませんか。

    立島 惠

  • 荒井 経

    東京芸術大学大学院 文化財保存学専攻
    保存修復日本画研究室 教授

    プロフィール

    日本画家・東京藝術大学大学院保存修復日本画研究室教授
    1967年 栃木県宇都宮市生まれ
    筑波大学芸術専門学群、大学院修士課程で日本画を専攻し、現代美術のフィールドで作品を発表
    その後、東京藝術大学大学院で文化財保存学を専攻し、同大学院修士課程修了(サロン・ド・プランタン賞)、博士後期課程で博士号取得
    東京学芸大学専任講師~准教授、東京藝術大学大学院准教授を経て現職
    日本画家として活動しつつ、大学教員として日本画技法材料の研究、文化財の保存・修理・復元、東アジアの国際交流に専心

    VOCA展、日経日本画大賞展などに出品するほか、日本、韓国での個展多数
    著書『日本画と材料 近代に創られた伝統』(武蔵野美術大学出版局)で倫雅美術奨励賞
    2025年に同書の中国語版『日本画与材料 近代中創造的伝統』(上海人民出版社)刊行

    応募者の皆様へのメッセージ

    日本画で使われている画材は、扱いが面倒かもしれません。しかし、便利に既製されたチューブ絵具やキャンバスにはない自由度があります。紙や絹をどう加工するか、墨や絵具をどう組み合わせるか、金銀箔のような材料もあります。多種多様な画材から自分なりの技法を見つけ出して描いた個性あふれる作品の応募を期待しています。

  • 渡辺 麗斗

    ベータ・ベンチャーキャピタル株式会社
    代表取締役パートナー

    プロフィール

    1990年静岡市生まれ。福岡市在住。
    神戸大学にてベンチャーファイナンスを専攻したことをきっかけに、2012年より「金融の地産地消」を掲げるドーガンにインターンとして参画、後に入社。
    2017年にスタートアップ投資部門として独立しベータ・ベンチャーキャピタルを設立。一貫して九州にこだわったベンチャー投資業務に従事する。
    コワーキングスペース「OnRAMP」の開設 (2012 - ) 、福岡市の創業相談窓口「福岡市スタートアップカフェ」の設立運営支援 (2014 - 2022) 、社会起業家育成プログラム「ボーダレスアカデミー」のアドバイザリーボード (2019 - ) など未来が生まれる風土づくりにも関わっている。漫画と生クリームが好き。

    開催によせて

    岩絵具が手に入らなくなるかもしれない。それを知ったのはつい最近のことです。私はいま地域金融という美術とは近いようで遠いところで働いており、美術について専門的な教育は受けてはいませんが作品を観るのも思索するのも昔からとても好きでした。絶え間なく滞りなくお金を融通する金融の世界で働いているので、創造を形作るときに必要な素材がなくなる、ということの危うさはとても分かります。連綿と続く創作の歴史のなかで、日本画が、作品としてだけでなく、作り続けられる環境としても残ってゆく。そんな世界観に共感し関わる人が増えていくことを願っています。

応募方法
作品を撮影した写真をGoogleフォームより送信
※メール、郵送、その他の方法による応募は受け付けておりません。予めご了承ください。
よくある質問 応募規約・エントリーはこちら

賞について

入賞(40~50名程度)

日本画文化の裾野を広げるという開催趣旨の元、「日本画継環展」ではグランプリを設けておりません。
代わりに多彩な部門賞を設け、今後の受賞作家の活動を応援します!

特別部門賞

入賞者の中から、下記の通り多彩な切り口を設けた特別部門賞を各1名選出します。

・小中高・日本画賞(18歳以下)
・学生日本画賞(28歳以下)
・長寿賞(60歳以上)
・令和日本画賞(今の時代を感じる作品)
・不動日本画賞(時代を経て色褪せない作品)
・新人賞(年齢不問・はじめての公募展応募作品)
・伝統画材画賞(伝統画材の魅力が伝わる作品)
・写生画賞(トレース・写真を用いず描かれた作品)
・眼福画賞(観客賞・展示会期間中に観客投票の最も多かった作品)

応募特典

  • ・応募者全員の作品が公式WEBに掲載
  • ・応募者全員に審査員または事務局より作品の講評が提供

入賞特典

  • ・東京・福岡での公募展で作品展示
  • ・希望者は展覧会に合わせて作品販売が可能
  • ・希望者はギャラリー・画商とのマッチング補助
  • ・特別部門賞ごとに副賞を授与
    (日本の伝統的な画材を予定)

従来の公募展との違い

  1. ① SM~F8サイズ以下の小作品が対象なので気軽に応募できる
  2. ② 年齢・経歴などによる出品制限がない開放性
  3. ③ 伝統画材の魅力発信と継承支援を目的とし、職人との連携をサポート
  4. ④ 受賞後の販売機会を創出し、画商やギャラリーとのマッチング支援など作家活動継続の一助となる
  5. ⑤ 東京銀座・福岡六本松の2カ所で作品を巡回展
  6. ⑥ 応募者全員に事務局または審査員からの作品講評あり

展覧会・入賞作品の販売予定

入賞者作品の展覧会を東京・福岡で開催し、作品は現地およびオンラインで販売をいたします。

公募展の開催趣旨として、年齢・画歴関係なく集まった魅力的な作品と優れた作家を世に広めたいという想いから、部門賞への選出のほか、作品展示・販売機会の創出につなげ、作家の継続的な活動を応援したいと考えています。

東京展会場(銀座・屋上ギャラリー枝香庵)

福岡展会場(六本松・野の間、ほか)